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2009年9月14日 (月)

佐久協『日本一愉快な国語授業』祥伝社新書(2007.12.25初版発行)

Dsc08242 タイトルに煽られ、次の「はじめに」「おわりに」の言葉に繰られ、とりあえず面白いネタがあればいいなと思い、買って読んでみた。
 
 「日本語全般に関してこれだけは知っておいてもらいたい知識や問題点を具体的な用例を挙げて解説し、日本語に興味を懐(いだ)かせることのできるコンパクトな冊子」(「はじめに」2頁)
 「最低限知っておいたもらいたい日本語の問題や面白さを伝えるという本書の主旨」(「おわりに」264頁)
 
 
 「中・高校生から大人までが楽しめるように書いたつもりですが、私が一番念頭に置いたのは中・高等学校の教員です。本書の一部でも利用して、ぜひとも生徒に日本語の面白さを伝えて下さい。」(「はじめに」3頁)
 とあるが、「中・高校生」が読んで面白がる生徒がいれば、マニアに近いかもしれないなと思いながら読んだ。
 個人的には、「中・高校生」にはすすめたくないし、一般の人にもすすめたくないなと思いながら読んだ。
 また、何を「日本語の面白さ」と感じるかということは、人によって、大きく異なるのだなあと思いながら読んだ。
 
 大ざっぱに言えば、この本で取り上げられているのは、言葉遊びや単語単位の現象など、旧来の言葉好きの人たちが趣味で楽しんでいる類のものが多い――そう思いながら読んだ。
 
 
 しかし、「ある意味」とても興味深かった。
 なので、最後まで読めたのであろう。
 
 
 
 できれば、参考文献も示したほしかった。例えば、次のような部分。
○「若者の平板ことばの原因としては、顔面筋(特に眼輪筋と咬筋)の衰えを指摘する研究者がいます。」(16頁)
 「最近の日本人は子供の頃から柔らかな物ばかり食べているから顎が細くなり平安時代の貴族の瓜実顔に近くなってきており、それが平板アクセントの原因だと指摘する研究者もいます。」(17頁)
○「平安時代に存在していて「し」(Shi)に取って代わられたスィ(Si)の音が、最近の若者によって復活しているといいます。これはアクセントの項で述べたように、現代の若者が子供の頃から柔らかい物ばかり食べて咀嚼筋が発達せず顎の形が平安時代の貴族のようになり、摩擦音が出せなくなったためだと説明されています。」(104-105頁)
○「日本語も奈良時代には八十七から八十八の音韻が区別されていて、それに対応する仮名があったとも言われています。」(99頁)
 
 
 
 たとえば、次のような箇所は、不思議に思った。
○「日本語の横書き表記に関しては、東京女子大学の屋名池教授が面白い説を唱えています。昔の日本の額や看板の右から左への横書きは、横書きではなく一字ずつの縦書きであるというのです。」(93頁)
 この人の説?
 
○「旧文部省は「原音におけるトゥやドゥの音はトやドと書く」と定めて」(106頁)
 文部省が定めた??
 
○「「通り」は「とおり」か「とうり」かで迷った経験をお持ちの読者も少なくないでしょう。生徒も迷って教員室にやって来ますが、そんな時、大概の教員は文科省版の『現代かなづかいの要領』を引っ張り出して(下略)」(174頁)
 文科省版?
 『現代仮名遣い』ではなく、なぜ古い『現代かなづかいの要領』なのか???
 
 
●個人的にところどころ面白かった部分
○「知らぬが仏 → 死ぬから仏」(24頁)
○「SHINBUN」「これを外国人に示すと、彼らは発音するのに大変な苦労をします。」(102頁)
 
 
 

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