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2009年7月 6日 (月)

栗田奏二編『うし小百科』博品館、1996.12.15初版発行

 Dsc08080 「《うし》の神話や伝承に、考古学や家畜動物学の新しい成果も入れて、ここに本格的な《うしの本》が刊行された」(「編者のことば」171頁)とのことである。
 
 「1章 牛の歴史」(各言語での牛の呼称、生物学的な牛の分類・種類、人類と牛の関わりの起源・歴史、牛の概念―東西文明の違い、日本の牛の由来、日本の現在の牛種)
 「2章 神話伝説」(牛が題材の各国の神話伝説、牛が出てくる日本古典)
 「3章 詩歌の牛」(牛が題材となっている漢詩や俳句)
 「4章 禅と十牛」(禅の「十牛の図」の解釈)
 「5章 故事俚諺」(牛に関連する故事・俚諺・俗説)
 「6章 牛にちなむ雑話」(牛が登場する日本や中国の様々な歴史的な話)
 「7章 牛拾遺」(「うし」の語源の諸説など)
 「8章 牛にちなむ動物と植物」(「うし」の名称が一部入っている植物や動物)
 「補遺」(『和漢三才図会』の「牛」の項目)
 
 何か参考文献があると推測されるが、示されていない。
 
 
メモ書き
○「わが国には縄文時代の遺跡から牛の骨が出土されている。古代国家の形成期には牛が農耕と運搬に使われていたのは確かなようだ。神話時代の頃すでに飼牛が存在していたことは、『古事記』をはじめ種々の記録によって知りうるけれども、それがいかなる種類のものであったかは、もとより茫漠として知る由もない。おそらく民族の移住とともにアジア大陸もしくは南方より移入されてきたものである。」(6頁)
 
○「日本牛が日本固有の土着のものでないことは各学者の一致するところであるが、果たしていつの時代どこから移入されたものであるかは詳らかでない。(中略)今日の日本牛として耕耘に従い、肉用に供せられる牛は、かならずや中国牛もしくは朝鮮牛の系統を引いたものでなければならない。(中略)近江牛の繁殖は王朝以来の中国との交流の後と見るのがいたって当然である。」(34頁)
 
○「この間にあって脇目もふらずに、守るべきを守り、行くべきに行って、千里を遠しとしない牛の悠揚は、さながら群小を睥睨する王者の趣がある。仏家のある者が十牛を図録して、修養の経路を諷したのは大いに味わうべきことである。」(79頁)
 
 
 

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